ガイド

eSIM、空港の SIM、ポケット Wi-Fi。あなたの旅にはどれか

eSIMならカウンター不要で接続でき、物理SIMも装着後は同様に使え、端末にロックがある場合はポケットWi-Fiが役立ちます。

WiFi の文字が入ったモバイルルーターのイラスト

海外でスマホをネットにつなぐ方法は、大きく 3 つあります。出発前にインストールしておく eSIM、空港のカウンターで買うプラスチックの SIM、そしてレンタルして持ち歩くポケット Wi-Fi。どれもちゃんと使えます。違うのは、いつつながるのか、何を持ち歩くのか、そして何がうまくいかなくなりうるのかです。

それぞれの違い

Atli eSIM空港の SIMポケット Wi-Fi
つながるタイミング自宅でインストールしてあれば、着く前からカウンターの行列のあと受け取ったあと、バッテリーが持つあいだ
持ち歩くものなしSIM ピンと、ポケットに入れた元の SIM本体、ケーブル、充電器
自分の番号通話も SMS もそのまま使えるスマホから抜けて、連絡がつかなくなるそのまま使える
何台まで端末ごとに 1 プラン、必要ならテザリングSIM 1 枚につきスマホ 1 台1 台で複数の端末
つまずきどころeSIM 対応かつ SIM ロック解除済みの端末が必要元の SIM の紛失、登録の書類手続き昼過ぎのバッテリー切れ、返却期限、保証金
料金のかたちプランの価格が、出発前にわかる国によりけり。空港では上乗せあり1 日いくらのレンタル料と保証金

eSIM が強いところ

eSIM の売りは、空港で何もしなくていいことに尽きます。自宅で買って(行き先を WhatsApp か Telegram に入力するだけ)、Wi-Fi につないだまま 2 分でインストールすれば、飛行機の車輪が接地したときにはもうつながっています。カウンターも行列もなく、自分の SIM はスマホから出ないので、番号は通話も SMS もそのまま使えます。価格は決める前に画面に出ています。もう一方の選択肢が読めない言語のカウンターだと思えば、これは聞こえる以上に大きな差です。この段取りが成り立つのは、出発前にインストールしておくからです。

引っかかるとすればハードウェアで、条件は 2 つに分かれます。スマホが eSIM に対応していること、そしてキャリアの SIM ロックが解除されていること。*#06# にダイヤルして EID が出れば、それで確かめられるのはハードウェアだけで、ロックについては何もわかりません。対応確認のガイドでは両方の調べ方と、キャリアへのロック解除の聞き方を扱っています。

ポケット Wi-Fi がいまも活きる場面

スマホ 3 台にタブレットとノート PC を持った 5 人家族なら、1 台のポケット Wi-Fi に一日中乗ることができて、その形の旅なら 1 日いくらのレンタル代が 5 つのプランより安く済むこともあります。グループの中の、SIM ロックがかかっていたり古すぎたりして eSIM を使えない 1 台を救えるのもこの方法です。そういう端末は実際にありますし、借りる価値があるのはその場合です。

代償は金額ではなく手間のほうに出ます。毎晩充電するものがひとつ増え、タクシーに置き忘れるものがひとつ増えます。たいていは保証金と、帰りの返却期限がついてきて、最終日の朝の動き方まで決まってしまいます。午後 4 時に本体のバッテリーが切れれば、全員のインターネットが同時に切れます。そして、通話にも SMS にも何もしてくれません。

料金だけを理由に借りる前に、共有した場合と計算を比べてみてください。eSIM を入れたスマホも回線を分けられますし、Atli のプランではテザリングが別枠のカウントなしで使えるので、大きめのプランひとつに 2〜3 人が乗れます。ノート PC はスマホの何倍もの速さでデータを使うので、共有する側になるなら容量はひとつ上を選んでおきましょう。

空港の SIM が向いている場面

スマホが eSIM に対応しておらず、Wi-Fi 本体を借りるほどの人数もいない。そんなときは、いまもカウンターが理にかなっています。ちゃんと使えますし、渡航先によっては、空港の支店を離れれば現地価格が本当に安いこともあります。

そのぶんの手間は見込んでおきましょう。行列は、いちばん並びたくないタイミングにあります。SIM の購入に旅券登録を求める国はいくつもあり、到着後の 1 時間目に書類仕事が加わります。自分の SIM は抜くことになるので、番号あての SMS は戻すまで届きません。銀行の認証コードも同じです。2 つの回線を同時に生かしておけるのは eSIM だけで、入れ替えでは代わりになりません。そのしくみはデュアル SIM のガイドで説明しています。そして、あの小さなプラスチックの SIM ピンが、旅でいちばん大事な持ち物になります。

小さなSIM売り場に伸びる長い行列と、その横を携帯を手に通り過ぎる旅行者のイラスト
SIMを差し替えると自分のSIMは外に出ます。戻すまで、自分の番号宛てのSMSは届きません。

旅のかたちで選ぶ

  • ひとり旅かふたり旅の街歩き:eSIM。自宅で入れておけば、それで終わりです。
  • 端末がばらばらな家族旅行:対応しているスマホにはそれぞれ eSIM を入れ、大半が対応していないときだけポケット Wi-Fi を借ります。
  • ノート PC を持つ出張:大容量か無制限のプランをひとつ、テザリングで共有します。
  • キャリアの SIM ロックがかかった端末:今回はポケット Wi-Fi かカウンターで。そして次の旅の前に、キャリアにロック解除を相談しましょう。
  • 複数の国を一度にまわる旅:地域プランなら、到着ロビーのたびに機材を調達しなくても国境を越えられます。Atli のヨーロッパプランは 1 回の購入で 34 か国、グローバルプランは 88 か国をカバーします。レンタルの Wi-Fi 本体は、たいてい借りた国に縛られます。

何人ぶんかをまとめて買う方法も、事業者ごとに違います。Truely の比較では、グループ決済とネットワーク選択を扱っています。

地域プランの対象国数は Atli の現在の価格表をもとに確認しました。2026 年 8 月。空港 SIM の価格、登録の規則、ポケット Wi-Fi のレンタル条件は国と会社によって変わります。申し込む前に保証金と返却期限を確かめてください。

よくある質問

旅行では eSIM のほうが物理 SIM より良いですか
対応端末を持つほとんどの旅行者にとっては、そうです。カウンターも入れ替えも不要で、自分の番号は生きたまま、着いた時点でつながっています。物理 SIM は、eSIM に対応していない端末のためにいまも役立ちます。
ポケット Wi-Fi は eSIM より安いですか
1〜2 人ならまずそうはなりません。レンタル料は 1 日単位でかかり、返却まで保証金がカードに残ります。大人数で 1 台を一日中共有するなら、安くなることもあります。借りる前に、1 日あたりのレンタル料と、テザリングで共有する大容量 eSIM プラン 1 つを比べてみてください。
空港の SIM にはパスポートが必要ですか
必要な国はいくつもあります。SIM の登録が法律で義務づけられていて、カウンターでパスポートを撮影またはコピーされます。出発前に買う eSIM なら、カウンターそのものを省けます。
eSIM のデータをほかの端末と共有できますか
できます。Atli のプランでは、テザリングが別枠のカウントなしで使えます。ノート PC やもう 1 台のスマホは、プランのデータをより速く使うので、共有するつもりなら容量はひとつ上を選んでおきましょう。
それぞれの方法で、元の SIM はどうなりますか
eSIM とポケット Wi-Fi なら、スマホに入ったままで、番号もそのまま使えます。空港の SIM の場合は抜くことになるので、戻すまで番号は眠ったままです。